イラン情勢 エジプトから帰国できなくなった知人をサポート

旅行

イラン情勢のあおりを受け、エジプト旅行中の知人(友人の妹)から帰国できず困っているとのSOSが入った
添乗員付きツアーであったが、困難を極めた帰国をサポートした

友人からのSOS

3日前、仕事中に妻からラインが入った

友人の妹がエジプト旅行中(日本からの添乗員付きツアーに一人で参加)で、今回のイラン情勢の影響で、エジプトからの帰国便であるエミレーツ航空(ドバイ経由)の欠航がツアー中に判明し、自力で航空券の手配が必要になったとのこと

SOSの内容は、「予約予定の日本までの帰国航空券(現地で調査)について」 であった
いずれも「中国国際航空」便で中国(北京)経由であったが、画面をよく見ると「日本航空」の文字が見える
これ見た知人が、「日本航空」コードシェアなのか? この便は飛ぶのか? 大丈夫なのか?
と心配になってのSOSであった

(信じられない!!)添乗員、ツアー会社の対応???

添乗員は日本出発時から同行している旅行会社の日本人ツアーコンダクターである
現地では、このツアーコンダクターから以下の内容がツアー参加者に伝えられた

●紛争(戦争)案件につき、旅行会社は帰国便の手配は行わない
●帰国便の手配はお客様自身で行うこと
●帰国便にかかわる費用の保証は行わない
●帰国便の手配がつくまでの間、延泊となるホテルはお客様で手配すること
●ホテル延泊代金の保証は行わない
●カイロ空港までの移動はお客様自身で行う

(悲劇!!)こんな悪条件を突き付けられたツアーの皆さんは・・・

ツアー日程(博物館見学など)が残っていたにもかかわらずツアーに参加せず、ホテルに残り、延泊ホテルの手配、帰国便の手配で精いっぱい
観光どころではない
さらに、ガイド付きツアーということで、高齢の方も多く、まさに、
命にかかわる選択、行動が迫られていた

このような中、友人経由でSOSが私に届いた

私が行ったサポートとその結果

知人が候補として連絡してきた帰国便の詳細チェック

確かに中国国際航空で北京経由で日本(羽田)に向かう便であったが、「日本航空」の表示は、北京からさらに関空(または地方空港)を経由し、最終工程となる関空(または地方空港)から羽田の便だけが、「日本航空」という意味であり、コードシェアフライトではない
知人は一人で心細い中、何とか日本を感じる「日本航空」にすがり、安心したかったのだと聞くと涙が出る思いであった

知人が送付してきた帰国便の候補
見るからに必死さが伝わってきた

一方、同じような境遇で他社のツアーに参加している方は、旅行会社が一括手配したヨーロッパ経由便で帰国が決まったとのことで、
同じ日系旅行会社でここまで対応が違う
と愕然としていた


北京経由以外に選択肢がないか、日本(私)からのチェック

中東(ドバイ、カタールなど)経由はどの便も欠航で絶望的
ヨーロッパ経由が現実的であるが、どの便もほぼ満席、空席があるものは、150万円以上、ほとんどが200万円越えであった
時間がたてばたつほど、どんどん空席がなくなり、値段も跳ね上がっていった
やはり、唯一空席があり、ヨーロッパ経由に比べ安価(40万円台)である「中国国際航空」しか選択肢がない状況であった
例え40万円でも、片道航空券の購入はとても高いことを思い知らされた

(最重要)飛行経路のチェック

北京に向かう ということは、カイロから直線で北京を結ぶと、まさに紛争地域であるイラン、中東上空を飛行することになる
命にかかわるとても重要なことなので、この経路を飛行するのであれば、絶対にお勧めすることはできない
フライトレーダーで、直近(紛争後)の同便の飛行経路を確認したところ、なんと、カイロからいったん北上し、ヨーロッパの南、トルコ上空から北京へ向かうルート、まさに、紛争地域(イラン、中東、そしてウクライナ周辺)を避けて飛行していることが確認できた
100点満点ではないが、これならぎりぎりお勧めできる

予約予定便の前日便の飛行ルート

カイロから直線で北京に向かわず
イラン、中東地域、そしてウクライナ周辺
を避けるルートが確認できた


実際のう回ルート

「中国国際航空」北京到着後、日本(羽田)までの経路のチェック

上述のごとく、候補は「中国国際航空」の関空(または地方空港)経由羽田であったが、あと2万円上乗せすれば、北京から羽田行きの直行便の選択があることを発見した
カイロ⇒北京:11時間、北京トランジット:5時間、北京⇒羽田(直行便):3時間 
トータル20時間近くかかる中、日本でさらにトランジットをすることは、精神的、体力的に何としても避けたほうが良いと考えた

カイロのホテルから空港までの足、チェックイン、中国のビザのご案内

ホテルから空港は自力で移動する必要があることから、ホテルでタクシーを手配することを勧める
また、2年前、エジプトに行った時の経験から以下をアドバイス
カイロ空港は一般的な空港とは異なり、空港に入ると、いきなり手荷物検査(X線検査)を受ける必要がある
この検査を受けた後でなければ、チェックインカウンターに行くことはできない
そして、トランジットとなる北京でのビザは不要であることを伝える

カイロ空港離陸、北京空港離陸、羽田空港着陸 情報の提供

帰国便の手配が完了し、いよいよ帰国日となった
そこで、フライトレーダーに注目し
カイロ離陸時、北京離陸時、そして、羽田着陸時 の情報を逐次友人に送信

カイロ離陸
北京離陸直後
羽田着陸直後

SOSから3日後の本日、無事日本に帰国されました

SOSから3日後の本日、無事に帰国された知人、そして友人とその家族からは、「神」呼ばわりされ、くすぐったい思い
紛争に巻き込まれ、本当にお気の毒であり、何よりも命あってご帰国され、心から良かったと思った

ツアー会社の対応、決定には大きな不満はあるが、紛争(戦争)はツアー会社にとって不可抗力ではあることは理解しつつも、せめてお客様に同行されているツアーコンダクターの方には、最後の一人まできめ細やかなサポート、人として、プロとしてお客様に寄り添っていただければよかったのではと今回のサポート通じて感じた

このような厳しい情勢の中、安全なルートで無事に飛行いただいた「中国国際航空」への感謝と、
一日も早い紛争の解決、現地、周辺地域にいらっしゃるすべての皆様の安全をお祈りします

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